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Fußball Tagebuch

ガンバと代表と欧州サッカーと、たまに趣味のこと。

「決定力」という言葉の定義について考える

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「決定力」、それは魔法の言葉。使う分には便利だけど、意味を考えると案外難しい。これには多くの解釈があるので、今回はあくまで自分の思う「決定力の定義」について色々適当に考えたい。

今日本で嘆かれている「決定力不足」。これ、ほんと謎な言葉ですよね。決定力とは得点力のことなのか、シュートの精度なのか、駆け引きの上手さなのか、1対1の強さなのか、シュートの意識の話なのか、という。

 これが使われる場面として例えるならば、選手がお膳立て(ゴール前での横パス)を受けたのに、つい枠を外してしまった時。みんな「決定力不足だ!」と言います。原因はつい足を上げてしまってボールに回転をかけてしまったり、ステップを合わせることができず思わぬ部分にボールを当ててしまった時等に起こる。これはボールの扱い方や足元の技術の問題、もしくは単なるミスが元になる。恐らく一度この場面を無駄にしてしまっただけで決定力不足だなんて言えないだろう。こういったことはメッシやアンリでも起こしてしまう選手につきものな現象である。
 
続いて、1対1の場面でシュートを止められた時や外してしまった時、決定力不足かというとなんとも言えないが、この場合は1対1の強さや、駆け引きの上手さの話になってくる。
無人のゴールにたいしてシュートをしたらつい外してしまった、これはシュートの精度の話だ。いかにゴールに向けてコントロールできていたか、という問題となる。
 
最後にシュートの本数。多くのシュートを放ったのに点が取れない!決定力不足だ!…これはちょっと疑問。ではそのシュートの内訳を考えよう。
相手が守備ブロックを作って中々PA内に侵入できない時、エリア外から打つやけくそのシュートと、相手ブロックを完全に崩しきり、GKと1対1の場面で放つシュート。いずれも同じシュートではあるが、状況が全くもって違う。やけくそで10本シュートを放つのと、1対1やPA内で10本シュートを放つのでは得点率も変わってくる。アジアカップUAE戦で日本が多くのシュートを放って敗れたが、多くの決定機とは言えないシュートが含まれており、チャンスらしいチャンスといえば数える程度だった。
 
上記から、決定力という言葉はいくつも「言い換える」ことができる。これはつまり「決定力不足と嘆かれる場面には一つ一つに理由がある」ということ。
故に本記事における「筆者の思う決定力の定義」結論は、
「決定力とは、点を決めるために必要とされる要素、また点を取ることに直結した能力(1対1の強さ,シュート精度,ボールを扱う技術等)全てを、総合的に表したものである。」
というものです。
つまり「決定力が高い」という言葉は「点を取ることに必要な総合能力が高い」という意味合いになり、例えば好機とされる場面で選手がシュートを外した際に言うセリフとして「これは決定力(点を取れる総合能力)不足だ!」という考えで受け取れる。こう考えると「メッシの決定力がすごい!」という薄っぺらい言葉でも何と無く厚みが出る気がする。便利な言葉だと称されるのもこれが所以ではないか。
 しかし、これには使いどころで受け取り方が変わってくるのもあって本当に多くの解釈があるので、あくまでただ一人の素人の解釈だというところで留めて欲しい。
ちなみに筆者がここ最近で聞いた決定力の定義、解釈として、
  • 降着を破るゴールを決められる力」
  • 「正確にシュートを放てば点になる場面で確実に決められる力」
  • 「シュート決定率」
  • 「決めるべきところで決められる力」
  • 「試合を決められる力」
など。2つ目、3つ目、4つ目あたりの定義が最も多く使われるだろう。何だか他の人の解釈を聞いていると自分の解釈に自信なくなってきたので、私のような意見は参考程度にどうぞ。
 
 
<独り言>
最後に私見を述べるならば、私はそもそも決定力不足と呼ばれるものが生まれるのは、「チャンスを演出する」こと自体が欠けているように思う。故に私は「様々な場面で点を取れるストライカー」も生まれて欲しいが、「様々なチャンスメイクが可能な選手」も生まれて欲しいなあと思うのでした。
 
ただ決定力という言葉に関してこっそり本音を言うならば、こんな定義も何もかも曖昧な言葉をどこもかしこもペラペラと得意げに使うんじゃねえよ!!!という気持ちで一杯です。